ネット討論会、無観客討論会
 更新日 2021年01月01日




1. ネット討論会

ネット討論会とは何でしょうか?法的には違法ではないのでしょうか?

ネット討論会を企画する段階で、注意点はありますか?
ネット討論会では投票率向上は期待できないというのは本当ですか?
 
2.告示後ネット討論会
告示後ネット討論会を開催する場合の、注意点やコツはありますか?
告示後ネット討論会の主催者は誰ですか?
告示後ネット討論会の主催者は誰でもなれますか?
告示後ネット討論会の費用は誰が負担するのですか?
告示後ネット討論会の広報手段に何が使えますか?いつでも広報できますか?
告示後ネット討論会は、ライブ動画配信(生中継)しても大丈夫ですか
   
告示後ネット討論会の運営事例を教えてください
 
3.無観客討論会
コロナウイルスの感染拡大に伴い、有観客での討論会ができません。 どうしたらよいでしょうか?

 




Q.
 
ネット討論会とは何でしょうか?法的には違法ではないのでしょうか?
 

A.
 リンカーン・フォーラムでは、「無観客で行うネット配信のみの討論会」を「ネット討論会」と定義 します。

 報道等では、観客を入れる一般的な公開討論会や合同・個人演説会のネット配信を「ネット討論会」と呼んだりします。しかし、リンカーン・フォーラムでは法的な解釈も扱うので、「ネット討論会」と「公開討論会(有観客)のネット配信」を区別して扱います。

 さらに、ネット討論会は、告示(公示)日前に開催するか、告示(公示)日後に開催するかにより、その法的な位置づけが、かなり変わってきます。

告示前ネット討論会

 告示(公示)日前に開催のネット討論会は、法的には、通常開催されている公開討論会と同じ位置づけとなります。
 運営上、無観客、ネット配信のみという点での違いはありますが、一般的な公開討論会と同様の注意事項を守り、自由に開催できます。

 ただし、 観客を入れる公開討論会と異なり、投票率向上は期待できないので、無観客で開催しなければならない特別な事情がある場合などに限っての開催としておいた方が良いでしょう。


告示後ネット討論会

 告示(公示)日後に開催のネット討論会は、2016年東京都知事選で初めて開催され、日本青年会議所もその開催を推奨していることから、各地で開催する例も多くなってきています。

 主催者は各地の青年会議所、 無観客で開催、 会場に公民館などを借りずに主催者の自前設備を使用、20時以降の開催で行われている例が多いようです。

 しかしながら、この告示後ネット討論会は、告示(公示)後に第三者が主催するので、公職選挙法で、告示(公示)後に第三者が主催する公開討論会が禁止されている(第164条の3)ことから、法的には違法と解釈される可能性があります。
 とりわけ「自前の会場を使用」「20時以降の開催」は、この条件はおそらく合法性とは関係無いので注意しましょう。

  一方、合法的と解釈できる可能性が高い条件は、無観客(観客の入場を禁止)の討論会をネット配信することです。

 これならば、ネット上に立候補者が集まって議論している姿をネットで配信しているだけなので、法的に位置づけられた公開討論会そのものではない。したがって、「公選法で告示後の開催が禁止されている、第三者主催の公開討論会」に当たらない。
 そして、ネット選挙解禁(2013年)で、「候補者・政党等以外の者」にも解禁された「ウェブサイト等(※)による選挙運動」という解釈が成り立つ可能性が高いです。  

  ※ネット選挙解禁で定義されている「ウェブサイト等」
   ・動画共有サービス(YouTube、ニコニコ動画等)
   ・動画中継サイト(Ustream、ニコニコ動画の生放送等)
   等 (今後現れる新しい手段も利用できる)
    詳細はこちら  

  ただし、ここでの法的根拠はあくまでも可能性の話 なので、実際の開催にあたっては必ず地元の選挙管理委員会等に相談し了承を取り付けましょう。

 


2020年12月26日




Q.
 ネット討論会を企画する段階で、注意点はありますか?
 

A.
 「Q. ネット討論会とは何でしょうか?法的には違法ではないのでしょうか?」の通り、ネット討論会は無観客のため投票率向上が期待できません
 また、告示後ネット討論会は現段階では明確に合法と言い切ることができません。

  そのため、特別な事情がない限り、極力、観客を入れる公開討論会、または、合同・個人演説会での開催を目指しましょう。

とりわけ、選挙期間中は、合同・個人演説会での開催を推奨します。

●合同・個人演説会としての開催であれば、法的な問題は解決できます。
※参考記事:合同・個人演説会なら、この選挙の問題を全て解決できます(2017.10.05)

●費用も、各立候補予定者の負担となります。
●その他、合同・個人演説会ならではのメリットもたくさんあります

※合同・個人演説会の詳しいご案内はこちら
※『公開討論会完全マニュアル』の資料編にある、合同・個人演説会
 専用様式(No.21〜24.1)も、とても便利です。

 ただし、2020年以降、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ネット討論会の需要が高まっています。新型コロナウイルス感染対策として、ネット討論会は有力な手段のひとつです。



2020年12月26日




Q.
 告示後ネット討論会を開催する場合の、注意点やコツはありますか?
 

A.
 告示後ネット討論会は、「Q. ネット討論会とは何でしょうか?法的には違法ではないのでしょうか?」の通り、法的にはデリケートなので、最初に地元の選挙管理委員会等に相談し、開催の了承を取り付けましょう。

  その相談で、告示後ネット討論会はネット選挙解禁(2013年)で「候補者・政党等以外の者」にも解禁された「ウェブサイト等による選挙運動」と了承された場合の、注意点やコツは以下の通りです

費用 告示後ネット討論会の費用負担者は主催者です。そのため、自前、無料の会場を使用するなどして会場費用負担をゼロにするか、会場費用が発生してしまう場合は、他の予算項目で極力費用負担を抑えるのがコツです。
開催時間帯 夜間、とりわけ20時以降の開催が望ましいです。
その理由は、選挙カーでの連呼や街頭演説などの選挙運動は20時までと規制されているので、20時以降なら候補者が集まりやすいためです。
無観客 無観客(観客の入場は禁止)・非公開で行うことは必須条件です。

また、運営事例も参考にしてください。




2020年12月26日





Q.
 
告示後ネット討論会の主催者は誰ですか?
 

A.
 告示後ネット討論会の主催者は、ウェブサイト等を利用してネット討論会を配信する者(例えば青年会議所)です。

注)告示後ネット討論会は、ネット選挙解禁(2013年)で「候補者・政党等以外の者」にも解禁された「ウェブサイト等による選挙運動」であり、「候補者・政党等以外の者」が主催するとの前提

 



2020年12月26日

 



Q.
 告示後ネット討論会の主催者は誰でもなれますか?
 

A.
 
一般の有権者が、告示後ネット討論会の主催者になることができます。
 なお、候補者・政党等も主催者になれます。

 ただし、未成年者や、選挙犯罪により公民権停止中の者は、選挙運動自体が禁止されているので、主催者になれません。

  なお、外国人は選挙運動が禁止されていないので、主催者になれます。

注)告示後ネット討論会は、ネット選挙解禁(2013年)で「候補者・政党等以外の者」にも解禁された「ウェブサイト等による選挙運動」であり、「候補者・政党等以外の者」が主催するとの前提

 



2020年12月26日

 



Q.
 告示後ネット討論会の費用は誰が負担するのですか?
 

A.
 一般の有権者が主催する告示後ネット討論会の費用負担者は、主催者自身(例:青年会議所など)です。
 合同・個人演説会とは異なり、立候補者に負担させることはできせまん。

注)告示後ネット討論会は、ネット選挙解禁(2013年)で「候補者・政党等以外の者」にも解禁された「ウェブサイト等による選挙運動」であり、「候補者・政党等以外の者」が主催するとの前提

 


2020年12月26日

 



Q.
 告示後ネット討論会の広報手段に何が使えますか?
 
いつでも広報できますか?

A.
 告示後ネット討論会で使える広報手段と、広報が可能な時期を下表に整理しました。
  ※広報が可能な時期は、基本的に告示後のみです。
  ※告示後でも禁止されている広報手段があるので注意しましょう。

広報手段 告示前 告示後
電子ファイル等のチラシ等をウェブサイト等に掲載 ×
紙のチラシの配布、紙のポスター掲示 × ×
電子メールによる広報 × ×
フェイスブックやLINEなどの、ユーザー間でやりとりするメッセージ機能による広報 ×
クチコミによる伝達
一定の条件を満たしたメディアによる報道
有料インターネット広告 × ×

○:可能 ×:禁止

また、ウェブサイト等には、主催者に連絡する際に必要となる電子メールアドレス等(※)を表示する義務があります。

※表示義務がある電子メールアドレス等の具体例
 ・電子メールアドレス
 ・返信用フォームのURL
 ・ツイッターのユーザー名

注)告示後ネット討論会は、ネット選挙解禁(2013年)で「候補者・政党等以外の者」にも解禁された「ウェブサイト等による選挙運動」であり、「候補者・政党等以外の者」が主催するとの前提

 


2020年12月26日

 



Q.
 告示後ネット討論会はライブ動画配信(生中継)しても大丈夫ですか?

A.
 ライブ動画配信(生中継)して大丈夫です。
  (例:ニコニコ生放送、YouTube Live)

 また、録画した動画ファイルをYouTube等の動画共有サイトにをアップロードしての配信も大丈夫です。

注)告示後ネット討論会は、ネット選挙解禁(2013年)で「候補者・政党等以外の者」にも解禁された「ウェブサイト等による選挙運動」であり、「候補者・政党等以外の者」が主催するとの前提

 


2020年12月29日

 



Q.
 告示後ネット討論会の運営事例を教えてください
 

A.
 栃木県知事選挙における告示後ネット討論会(2020年11月6日開催)の事例を紹介します。

概要 立候補者2名の参加で、告示後(選挙期間中)、夜間(20時開会)、有料の会場にて開催されました。
入場の可否 立候補者、コーディネーター、スタッフ以外の一般観客の来場は認めず、マスコミ関係者の入場は認めましたが、人数制限を設けました
配信手段
配信期間
配信はネットのみで、録画映像は投票日まで配信されました。
形式を告示後ネット討論会にした経緯 リンカーン・フォーラムでは、当初、合同・個人演説会での開催とするようアドバイスをしておりましたが、諸事情から合同・個人演説会での実施が難しくなり、実施決定から開催日まで時間が限られていたこともあり、企画した日本青年会議所関東地区栃木ブロック協議会が費用(会場費、コーディネーター派遣費用等)を負担、主催者となり実施されました。
合法性の確認 この形式については、違法となる疑いがあったため、栃木県選挙管理委員会に相談。 県選管が総務省に確認の上、開催形式、費用負担とも問題はないとの了承を得、実施に至りました。

以上はあくまで、一つの運営事例です。
各地の選挙管理委員会で判断が異なる可能性もありますので、告示後ネット討論会を企画、開催する場合は、事前に選挙管理委員会へ相談、了承を得るようにしてください。



2020年12月26日

 



Q.
 コロナウイルスの感染拡大に伴い、有観客での討論会ができません。 どうしたらよいでしょうか?

A.
 リンカーン・フォーラムでは、新型コロナウイルスの感染拡大防止対応として、2020年3月14日から当面の間、公開討論会を無観客で開催し、インターネットTVラジオ等討論会の模様を配信するよう公開討論会の主催者に協力を依頼しています。

 公開討論会に対しては、地元のケーブルテレビなど好意的に対応してくれる例も多いので、放映や撮影の協力について積極的に相談してみてください。 たとえ無観客であっても、ネット討論会、TV討論会、ラジオ討論会での実現を目指しましょう。

  また、感染対策(※)の徹底などで開催可能な条件が整えば、有観客での開催も否定されるものではありませんので、検討してみてください

※有観客での開催の感染対策の事例

  • 入場者数の制限
  • 入場時の手指消毒
  • マスク等の着用
  • ソーシャルディスタンスの確保(入場・退場時、座席配置等)
  • エレベーターの使用制限、人数制限


2020年12月26日
2021年01月01日更新





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